映画『男はつらいよ』の世界にくまなく触れることができる、寅さん記念館。その館内には、気の向くままに日本全国を旅するフーテンの寅さんがいつも必ず帰ってくる場所、葛飾柴又の団子屋「くるまや」が再現されています。これは実際に使用されていたセットを移設したもので、茶の間での滑稽なやりとりや店先で起きる珍騒動など、数々の名シーンが訪れた人のまぶたに浮かぶことでしょう。寅さんが、さくら、おいちゃん、おばちゃん、タコ社長らと人情たっぷりの喜劇を繰り広げたその場所に、あたかも自身が居合わせたかのように。
撮影にまつわる展示は、くるまやのセットだけではありません。登場人物が作品中で使用した小道具など、貴重な資料の数々を陳列しています。中でも注目は、寅さんが旅の道中いつも携えていたトランクで、その中身を公開しています。
またQ&Aコーナーも設けており、作品に関するクイズにチャレンジできるので、お連れの方と、正解数を競ってみるのもいいかもしれません。映画の名シーンをタッチパネルで見ることができる一角もあり、思い入れのある作品を振り返り、懐かしむという楽しみ方も。寅さんがふらりと帰ってくるくるまやのように、みなさまがつい立ち寄ってしまう、そんな"心の故郷"のような場所に、この記念館をしていきたいと思っています。
16歳で父親と喧嘩して家出した「寅さん」こと主人公の車寅次郎が、20年ぶりに異母妹のさくらと叔父夫婦が営む葛飾柴又の団子屋「くるまや」へ姿を見せるところから話が始まります。「フーテンの寅」と呼ばれるとおり、テキ屋家業の寅さんは日本全国を気ままに旅し、毎回各地で出会った"マドンナ"に恋をします。その恋愛模様と、地元・柴又の人々との騒動が滑稽に描かれ、失恋を経て再び寅さんが旅に出るところで終幕となる喜劇です。寅さんの憎めないキャラクター、笑いの中にも人情味あふれるストーリーで、長年にわたり多くの人に支持されています。
いつも自由気ままに旅を続ける寅さんも、必ず帰ってくる場所、それが生まれ育った葛飾・柴又です。
くるまやを中心に、いつも寅さんをあたたかく迎えてくれる、『男はつらいよ』の主な登場人物を紹介します。
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